苦痛か充実か - オンライン会議の新たな現実とは?

- ブログ|ロビン・ハーマリンク

 

多くのIT/AV責任者と同様に、私もまたオンライン会議の新たな課題に直面し、ハイブリッドワークについて再考する必要に迫られました。

どうすれば、オフィスでもリモートでも、平等に参加している実感が持てる「公平な会議環境」を提供できるでしょうか。

会議音声が聞き取りにくいと、効果的な協業を生み出すことはできません。そして会議室の設備においては、オンライン会議用プラットフォームだけでなく、ハードウェアやその関連機器、それらを動かすソフトウェアが効率よく連携しなければ、良い音質は実現できないのです

 

現在のハイブリッドワーク環境で、あなたが参加している会議は、本当の意味での『協業』は実現できていますか?自宅からの参加者は、会議の内容・発言を把握し、自身の意見を伝えることができていますか? オフィスからの参加者だけで会議が進んでいませんか?これが「公平な会議」の意味するところです。どこから参加しようと、等しくその内容に貢献する機会を得られるのが、あるべき会議の姿でしょう。

ハイブリッドワークが世界的標準になった今、この話題は多くのIT/AV担当者に、共感していただけるのではないかと思います。 新しい働き方が定着しても、組織が今までどおり生産的であり続けるには、適切なコラボレーションツールが備わっていなければなりません。そして、そのツールには音声技術が含まれます。

 

「聞こえ方」で決まる

 

皆さんは「なぜ音声なのか」と思われるのではないでしょうか?
良い質問です。適切な会議音響機器に投資することは、職場環境が改善されるだけでなく、組織の全員が参加していることを実感でき、活発な協業が行われ、生産性を最大化する環境を提供する出発点となるでしょう。 そして、結果的に組織全員の満足度の向上につながります。

ひとことで言うと、コミュニケーションは「聞こえ方で決まる」のです。つまり、私たちの発言は音声によって、相手の受け取られ方に影響を及ぼす可能があるということです。音声が途切れたりうまく伝わらなかったりすると、例えば画像が粗かったり暗かったりする時と同じような影響を与え、あなたに対する印象が大きく左右されます。

また、自分の発言がうまく伝わらないと、リモート参加者は、会議室の参加者や他のリモート参加者との話し合いに加われないことがあります。

Shureの重要なテーマの一つである、「公平な会議」に戻ります。

ワシントンポスト紙の最近の記事は、自宅からの会議参加者が「誰が発言しているのが分からず、ただ会議室の参加者たちの笑い声や内緒話だけが聞こえてくる」状況で「疎外感」を味わい、「驚くほどの無力感」を経験したと伝えています。

 

「公平性」を追求するために

 

これは、今日の多くのユーザーが経験しているオンライン会議のストレスのひとつでしょう。もし、参加者の1人が慢性的に議論に参加できない、または意見が尊重されないといった状況は、他の参加者に比べ、不利な立場におかれることは明らかです。つまり、発言の価値は軽視され、同僚たちと対等な立場におかれないことになります。

ワシントンポスト紙は問題を次のように伝えています。「オンライン会議中に会議室のデバイスから不快なエコーが発生する、発言が聞き取れない、誰が話しているか分からないなどの問題が生じている。ハイブリッドワークで明らかになったことは、オンライン会議がストレを生み、扱いにくく、そして不公平なものになりやすいことがわかっています。」

これらを踏まえ、私は映像音声業界のIT責任者として、すべての参加者へ公平な会議体験をいかに提供するかが、重要であると認識しています。フロスト&サリバン社の調査結果では、調査対象の社会人のうち56%が「リモートワークの増加にともない、やる気と集中力が低下した」と述べています。どうすればこれを防げるのでしょうか。

 

会議プラットフォームとの連携

 

特に会議室の解決策として有効なのは、やはり優れた音響機器ということになるでしょう。広く普及しているMicrosoft TeamsやZoom、WebExなどの会議プラットフォームだけでは成り立たず、これらと連携して優れた音声を提供できるシステムがなければ、「公平な会議」の実現は(不可能ではなくとも)難しいでしょう。では、チームメンバー同士がシームレスにつながり、誰もが平等に貢献できる機会を提供するためには、どのようなテクノロジーに投資すべきでしょうか。1日という等しく与えられた時間の中で、場所を問わず同じように業務を行えるハイブリッドワーク環境。それを約束する高品位な会議音声はどのように実現できるのでしょうか。

フロスト&サリバン社との共同研究のレポートでは、ハードウェア、ソフトウェア、アクセサリがそれぞれ機能連携する相互運用性に優れたシステムを採用し、「オーディオ・エコシステム」とも呼べるような機能性にも利便性にも長けた効率の高い音響設備を導入することを推奨しています。

「エコシステム」の基本的な組み合わせは、マイクロホン、スピーカー、デジタルシグナルプロセッサー(DSP)です。基本的にはこれらを会議プラットフォームとシステム統合して、音声品質を強化することになります。そのためIT/AV責任者としては、すでに導入したMicrosoft Teamsのようなツールと新たな設備機器を上手に統合して、これまでの投資がさらに効果的な結果を生むよう、追加投資の中身をしっかりと検討することが大事な仕事となるでしょう。

 

生産性とウェルビーイングの向上

 

明瞭な音声による、協業性に富む会議体験。もちろんこれを実現するには時間も労力もかかるでしょう。しかし、従業員が参加する場所にとらわれず、会議で確実に意見や知識を共有できれば、その努力は報われるのです。また、新しいオーディオ技術で全体の会議体験が引き上げられればオンライン会議疲れも軽減されます。オフィスもテレワークも同じ環境だと実感できれば、やる気も向上するでしょう。これらすべてが作用して、生産性向上とウェルビーイング実現が結果としてついてくるのです。

ハイブリッド会議は、対面参加でもリモート参加でも、苦痛ではなく充実した時間となるべきです。

 

 

著者

ロビン・ハーマリンク

Shure /IT担当シニアバイスプレジデント 兼 CIO

2007年からShureに勤務。IT戦略計画、インフラ開発、アプリケーションシステム、ネットワーク、運用、セキュリティなど、当社の技術ニーズを担当。

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